最新デバイスを持っているユーザーのモダン環境と、古いデバイスやネットワーク回線などの環境を利用しているユーザーなど、
広いユーザーをターゲットにしている場合、どこをベースに機能・コンテンツ、ユーザーエクスペリエンスを提供していいくか、サービスデザインで悩むことがあります。ここでは環境の違いに対する3つの設計アプローチを紹介いたします。
目次
ユーザー環境の違いに対する、3つの設計哲学アプローチ
1. Graceful Degradation(グレースフルデグラデーション)
新しい技術を取り入れ、ユーザーエクスペリエンスをモダン環境向けに提供する設計哲学。
古い環境には必要最低限の機能だけを提供。
2. Progressive Enhancement(プログレッシブエンハンスメント)
広いユーザーに必要なコンテンツと機能のベースを提供することを中心とした設計哲学。
モダン環境のユーザーに限り、ユーザーエクスペリエンスを提供。
環境判定ライブラリ UAParser.js
https://github.com/faisalman/ua-parser-js
3. Regressive Enhancement(レグレッシブ・エンハンスメント)
モダン環境向けの新しい技術を取り入れ、非対応の古い環境には、JavaScriptやブラウザの拡張機能で代替をさせ、同等のユーザエクスペリエンスを提供。
Polyfill.io
https://polyfill.io/v3/
利用したい機能に対応していないブラウザでも使えるように、同等の機能を供給Babel
https://babeljs.io
JavaScriptのコードを新しい書き方から古い書き方へと変換するツール
まとめ
広いユーザーをターゲットにしている場合、どこをベースに機能・コンテンツ、ユーザーエクスペリエンスを提供していいくか、サービスデザインで悩むことがあります。ここでは環境の違いに対する3つの設計アプローチを紹介いたします。
実際にはどれか一つを選ぶ、というより、複数を相互補完しながら進めることが多いです。
メリット・デメリットを把握し、プロジェクトの状況(ターゲット、既存ソース、コスト、スケジュールなど)に合わせて組み合わせて方針を決めると効果的です。