SVB銀行破綻などのニュースがありましたが、日本でも銀行預金封鎖や財産税が徴収される可能性はあるのでしょうか?世界と日本の銀行の過去事例等を調べます。
目次
預金封鎖(よきんふうさ)とは?
銀行預金などの金融資産の引き出しを制限すること。
預金封鎖が起こる原因
- 金融機関の経営悪化
- 急激な物価上昇への対処
- 財政悪化で個人の財産に課税
銀行預金封鎖の主な世界事例
世界で起きた主な銀行の預金封鎖に関わる事例です。
年代 | 国 | 内容 |
---|---|---|
1933年3月4日 | アメリカ | バンクホリデー実施(銀行の強制休業) |
1946年2月17日 | 日本 | インフレ防止の金融緊急措置令 預金の一般引き出し禁止 |
1990年3月15日 | ブラジル | 一定額を超える銀行預金の封鎖措置 |
2001年12月1日 | アルゼンチン | 銀行業務の停止措置 |
2002年7月30日 | ウルグアイ | 銀行業務の停止措置 |
2013年3月16日 | キプロス | 預金への課税処置 預金封鎖及びネット上の資金移動を制限 |
2021年10月 | レバノン | 凍結していた預金の払い戻しをしない |
日本の預金封鎖の事例(1946年)
1946年2月 日本 戦後の預金封鎖時に行われたこと
- 第2次世界大戦後の日本で物資不足
- 戦時中の金融統制が解かれるなど物価が上昇
- 銀行預金が引き出せないようにし、出回るお金が減ることで物価が下がる対策
- すべての財産に課税
すべての財産が課税され、預貯金が引き出せなくなり、不動産や株などの資産も課税対象に。
- 預金封鎖の出金制限
当時 1ヶ月に1人あたり100円、世帯主は300円(現在価値換算5万円、15万円)の預金引き出し制限
多くの人々が生活困窮者に。 - 最大90%の財産税を徴収した後に解除
現金、預金、株式、金、不動産等、ほぼすべての財産が対象
現在の日本で預金封鎖の可能性はあるか?
現在の日本の状況
- 日銀が大規模な金融緩和を続けるも、目標通りの物価上昇が達成できていない。
物価上昇対策で、すぐに預金封鎖を行う状況ではないのでは?と言われていますが、100%ないとは言い切れません。
預金封鎖と新円切り替えの関係(1946年、2024年)
- 1946年: 預金封鎖
同時に「新円切替(しんえんきりかえ)」も実施された。
物価上昇対策で新紙幣を発行し従来の紙幣の流通を止める施策で、旧紙幣のタンス預金も、新紙幣に交換しなくてはならないため、銀行に資産を握られてしまいます。
- 2024年: 新紙幣の発行予定
1946年に行われた新円切替からの連想で、同時に預金封鎖、財産税徴収もあるのでは?懸念の声もあります。
預金封鎖対策
個人でもできる預金封鎖対策です。日本円以外にも海外資産や株、コモディティなどもポートフォリオに加えておくことで、リスクヘッジになると言われています。
預金封鎖に比較的強い資産
- 株式の購入
- 金や不動産などの現物資産の購入
- 仮想通貨などの資産購入
- 海外に資金移動
預金封鎖に弱い資産
- 日本国債
- 銀行預金(外貨預金含)
- 不動産(住宅ローン)
- タンス預金
まとめ
SVB銀行破綻などのニュースがありましたが、日本でも銀行預金封鎖や財産税が徴収される可能性はあるのでしょうか?世界と日本の銀行の過去事例等を調べました。
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