米国FOMCの金融政策の声明やデータの、原文での確認方法についてです。
目次
FOMC金融政策の発表ニュースの例
投資をしていると、このような経済ニュースを目にすることがあります。
【FOMC】議長発言、12月金利据え置きに道開く-市場関係者の見方
https://www.jetro.go.jp/biznews/2024/11/90fea9bdc805d788.html
米連邦公開市場委員会(FOMC)は6、7両日に開催した定例会合で、主要政策金利を0.25ポイント引き下げ、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジを4.5-4.75%とすることを決定した。
これについての市場関係者の見方は以下の通り。
これに対し市場関係者の見解は、極端な意見が切り取られて報道されることが多いので、原文やデータを確認して判断していくことも大事になります。
FOMCとは?
FOMCは、米国の中央銀行ともいうべき米連邦準備理事会(FRB)が開く会合。
FRBの理事や地区ごとの連邦準備銀行総裁で構成されており、
- 米国の金融政策やフェデラルファンド(FF)レートの誘導目標を決定する最高意思決定機関。
- FRBの理事7名と地区ごとの連邦準備銀行総裁5名で構成。
- 約6週間ごとに年8回、定期的に開催される他、必要に応じて随時開催される。
公開のタイミング
- 声明文・・・FOMC開催最終日(米東部標準時間午後2時15分頃)に公表
- 議事要旨・・・政策決定日(FOMC開催最終日)の3週間後に公表
FOMCの会合では、経済情勢を議論し、通貨供給量や政策金利の誘導目標などを決定します。また、政策金利の変更や、量的緩和、資産購入の実施といった政策も議論されます。
米国の金融政策を占ううえで市場関係者の関心が高いものです。
FOMC声明の動画と原文
FRBの公式サイトの”News&Event“で、動画と原文テキストを確認することができます。
例えば、2024年11月のFOMC声明はこのような形で参照することができます。
https://www.federalreserve.gov/newsevents.htm
FOMC Press Conference
- November 07, 2024:
声明発表日 - FOMC Statement:
米連邦公開市場委員会(FOMC)が発表する声明文 - Opening Statement (PDF):
オープニングステートメント
米連邦公開市場委員会(FOMC)の会合において、経済情勢や金融政策について議論される内容
翻訳のニュアンスの違いや、記事編集者の切り取りが入る前の、原文を確認することができます。
FOMC発表の経済指標サマリー
FRB公式サイトで、経済指標のサマリーと詳細データを確認することができます。
https://www.federalreserve.gov/default.htm
Economy at a Glance(経済の概要)
- Policy Rate: 米国政策金利
- Fed Funds Target Range: 誘導目標とするFFレートの範囲
- Inflation (PCE) : 米国個人消費支出
- Unemployment Rate: 米国失業率
- Gross Domestic Product (GDP) : 米国国内総生産
Inflation (PCE) 米国個人消費支出
PCE(ピーシーイー)とは、米国個人消費支出(Personal Consumption Expenditures)の略
米国の家計が消費した財やサービスを集計した経済指標。
米商務省が毎月公表しており、GDPの先行指標として注目されています
Unemployment Rate 米国失業率
米国の失業率は、その国で仕事がなく職探しをしている住民の数を、その国の労働力人口で割って算出されています。
Gross Domestic Product (GDP) 米国国内総生産
一定期間内に米国内で生み出された財とサービスの「付加価値」の総額で、国の経済規模を測るための指標の一つ。
GDP の伸び率が経済成長率を表す指標として、多く用いられている。
- 消費・投資・輸出・政府支出などが大きな構成要素で、その内、消費はGDPのおよそ2/3を占める。
- 国内総生産には名目国内総生産(名目GDP)と実質国内総生産(実質GDP)がある。
- 実質GDPは、名目GDPから物価変動の影響を除いたものである。
FRB詳細データ
詳細データはFRB公式サイトの”Data”からダウンロードすることができます。
https://www.federalreserve.gov/datadownload/