「JPXプライム150」は、2023年7月から算出が開始された比較的新しい株価指数です。一言で言えば、「日本を代表する『稼ぐ力』の強い150社」を集めた指数といえます。
日経平均株価やTOPIXが「市場全体の動き」を映す鏡であるのに対し、JPX150は「企業の質(クオリティ)」に特化している点が大きな違いです。
※投資は自己責任でお願いいたします。
目次
1. JPX150、日経平均、TOPIXの比較表
まずは、主要な3つの指数の違いを一覧表で比較します。
| 項目 | JPXプライム150 | 日経平均株価(日経225) | TOPIX(東証株価指数) |
| 銘柄数 | 150銘柄 | 225銘柄 | 約2,100銘柄(プライム市場ほぼ全銘柄) |
| 選定の軸 | 収益性と将来性(稼ぐ力) | 流動性と業種バランス | 市場全体の網羅性 |
| 算出方法 | 時価総額加重型 | 株価平均型 | 時価総額加重型 |
| 主な基準 | PBR1倍超、ROEが高い等 | 日本経済を代表する知名度 | 特になし(市場全般) |
| 特徴 | 欧米並みの高ROE企業を厳選 | 値がさ株の影響を受けやすい | 市場全体を反映、時価総額大の影響大 |
| 開始時期 | 2023年7月 | 1950年9月 | 1969年7月 |
2. JPX150の最大の特徴:「稼ぐ力」の選別基準
JPX150が他の指数と決定的に違うのは、その厳しい選考ルールにあります。東証プライム市場の時価総額上位500銘柄の中から、以下の2つのルートで75社ずつ、計150社が選ばれます。
- 資本収益性(エクイティ・スプレッド)基準
- 簡単に言えば「投資家の期待以上に利益を出しているか」を評価します。ROE(自己資本利益率)から資本コストを引いた数値が高い上位75社が選ばれます。
- 市場評価(PBR)基準
- 「将来の成長期待が株価に反映されているか」を評価します。株価純資産倍率(PBR)が1倍を超えている銘柄の中から、時価総額が高い上位75社が選ばれます。
3. なぜ今、JPX150が注目されているのか?
これまでの日本株は「割安(バリュー)」な銘柄が多いと言われてきましたが、JPX150はあえて「成長性(グロース)」と「クオリティ」に振り切っています。
- 世界基準の指数を目指している:
S&P500など欧米の主要指数に匹敵する「稼げる日本企業」を可視化することで、海外投資家からの資金を呼び込む狙いがあります。 - 「PBR1倍割れ」を排除:
東証が推進している「資本コストや株価を意識した経営」を体現する企業だけを集めているため、投資対象としての信頼性が高いとされています。
4. JPX150の主な構成銘柄
最新情報)JPXプライム150指数 – JPX 日本取引所
https://www.jpx.co.jp/markets/indices/jpx-prime150/index.html
| 順位 | 銘柄名 | 業種 | 主な選定理由(強み) |
| 1 | 三菱UFJフィナンシャルG | 銀行業 | 圧倒的な資本力と収益性 |
| 2 | ソニーグループ | 電気機器 | 高いブランド力と多角的な収益源 |
| 3 | 日立製作所 | 電気機器 | 社会インフラ・ITの稼ぐ力 |
| 4 | トヨタ自動車 | 輸送用機器 | 世界トップクラスの利益創出力 |
| 5 | ソフトバンクグループ | 情報・通信業 | 投資会社としての将来評価 |
| 6 | キーエンス | 電気機器 | 驚異的な利益率とROE |
| 7 | リクルートHD | サービス業 | 高い資本効率と成長性 |
| 8 | 任天堂 | その他製品 | 独自のIPと強固な財務体質 |
| 9 | 三菱商事 | 卸売業 | 資源・非資源での安定した稼ぐ力 |
| 10 | 東京エレクトロン | 電気機器 | 半導体製造装置での世界的な競争力 |
Gemini said
JPXプライム150指数に連動する主なETF(上場投資信託)をご紹介します。
現在、国内の主要な運用会社から、低コストで投資できる商品がいくつか上場しています。これらは証券会社を通じて、1株単位や少額から通常の株と同じように売買可能です。
4. JPXプライム150指数に連動する主なETF
| 項目 | 2017iFreeETF JPXプライム150 | 159ANF・JPXプライム150 ETF |
| 運用会社 | 大和アセットマネジメント 公式サイトで詳細を見る | 野村アセットマネジメント 公式サイトで詳細を見る |
| 信託報酬(税込) | 年0.165% | 年0.165% |
| 売買単位 | 1口単位(約1,000円〜) | 1口単位(約1,000円〜) |
| 上場日 | 2024年1月24日 | 2024年3月18日 |
| 流動性(出来高) | 標準的 | 高い傾向(野村ブランド) |
| 決算日(分配金) | 年2回(1月・7月) | 年2回(1月・7月) |
159ANFと2017の特徴
1. 流動性(売り買いのしやすさ):159ANF
野村アセットマネジメントの「NEXT FUNDS(NF)」シリーズは、国内ETF市場で圧倒的なシェアを持っています。
- メリット: 注文が成立しやすく、買値と売値の差(スプレッド)が狭くなりやすいため、大きな金額を動かす際に有利です。
2. 運用実績の長さ:2017
日本初のJPX150連動ETFとして誕生しました。
- メリット: わずかな差ですが運用期間が長く、指数の乖離(トラッキングエラー)などのデータが蓄積されています。
3. 「新NISA」のつみたて投資枠を使いたい場合
これらETF(上場投信)ではなく、投資信託(非上場)版の「iFree JPXプライム150」などを選ぶ必要があります。
6. 投資家から見た「使い分け」のポイント
- 日経平均株価:
テレビやニュースでよく聞く「日本株の今の勢い」を知りたい、または値動きの大きい銘柄に投資したい場合。 - TOPIX:
日本経済全体にまるごと投資したい、分散投資を徹底したい場合。 - JPX150:
日本のエリート企業(高収益・高成長)に絞って、中長期的な資産形成を狙いたい場合。
JPX150は、従来の日本株のイメージである「安さ」ではなく、「質の高さ」で勝負したい投資家に適した指数と言えます
※投資は自己責任でお願いいたします。
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