プロダクトの成長を最大化させる「グロースチームを作るには、どういうメンバーがいるとよいか?どういう進め方をすると効果的か?」についてご紹介していきます。
目次
目次
- グロースチームのメンバーの選び方
- グロースチームも成長
- グロースの回し方
1.グロースチームのメンバーの選び方
グロースチームに参加するメンバーを選ぶ時、下記のような役割(≠職種)があります。
それぞれ専任が一人いる場合や、小規模・スタートアップなどでは、ひとりでいくつかの役割を兼任することもあります。
グロースリード
✔️役割:チームの重点領域と目標、スケジュールを設定する。
・重点領域を月、3ヶ月、1年など決定し、アイデアの優先順位付けを行う。
・効果測定の指標を現在の目標に合わせる。
・マネージャー、プロダクトオーナー、データアナリストを合わせたような役割。
プロダクトマネージャー
✔️役割:プロダクトの価値の最大化に責任を持つ。
・プロダクトチームの構成は、企業や組織によって異なる
・グロースチームに参加するエンジニアリング担当者とマーケティング担当者を決める。
エンジニア
✔️役割:アイデア検討からエンジニアリング観点で参加し、プロダクトの機能や実験ページなどを実装する。
・請負ではなく、エンジニアリング観点でアイデア検討に参加
・グロースには、テクノロジー観点からユーザー課題を解決していくハッカーマインドが重要。
マーケティングスペシャリスト
✔️役割:ユーザー獲得から、プロダクト内コミュニケーションまで、一貫して責任を持つ。
・専任で置くことを強くオススメ。
・エンジニア×マーケティングスペシャリストによってアイデアの質向上。
・コンテンツマーケ、SEO、など必要な専門領域でアサイン。
・期間限定で複数の特定領域のスペシャリストがチームに入ることもある。
アナリスト
✔️役割:アイデアの、顧客データの収集、整理、分析を行う。
・専任ではなく、複数チーム掛け持ちの場合も多い
・小規模なアイデアの場合、エンジニア・マーケティング担当が兼務することもある
・結果をレポートするアナリストと、深掘りするサイエンティストに役割を分けることもある
・データ分析を、とりあえずアサインや安易な外注は、データか避ける。
プロダクトデザイナー
✔️役割:ユーザー心理から素早くプロトタイプの形にすることで、検証スピード向上。
・役割は業種によって異なる
ソフトウェア→UIや操作設計
広告/販促→グラフィックデザイナーなど。
・UXデザイナーなら、ユーザー視点をチームに広める。
2. グロースチームも成長
・上記の役割を専任でおくこともあれば、いくつか兼務することもある。
・特定の目的のために期間限定のタスクフォースで、チームを結成・解散することもある。
・獲得、活性化、継続など、ファネルごとにグロースチームがあったり、横断で置く場合もある。
組織やプロダクトの状態によってグロースチームの規模は変ります。
最初は少人数から始め、実績や目的に応じて、だんだん大きくしていくのがオススメです。
3. グロースの回し方
グロースのサイクルは
「素早い実験で、成長機会を発見して最大化していく、継続的なサイクル」です。
【グロースのサイクル】
- データ分析
- 洞察収集
- アイデアの生成
- 実験
実験と結果を振り返って
見込みがありそうなアイデアにリソースを集中し、
そうでないアイデアは捨てる。
このサイクルを繰り返し
0.1%でも毎日積み重ねることで、
中長期的に、5%…10%とグロースさせていく。
プロセスをうまく回すコツ
グロースミーティングの実施(週1程度)
・目的とKPIを明確にし、PJメンバー全体に共有し、施策と効果を全て可視化する。
チームメンバーの役割を明確にする
・データの共有、アイデア、施策の具体化まで、それぞれの役割やグロースへの貢献を明確にする。
経営陣との合意形成、味方にする
・データで根拠あるレポートで示すことで、組織抵抗とも向き合っていく。
グロースの回し方のポイント
・プロダクトと一緒に、グロースチームも成長・変化していく。
・データが大事。しかしデータを過信しすぎない。
・本当にユーザーから必要とされているプロダクトか?を判断してからグロースをはじめる。
「グロースは、 Product/Market Fitの後に来る」- Dropbox Sean氏
まとめ
経験上
「ビジョンと今集中すべき目的と数値が、日常的にメンバーが触れている状態」
を作り出すのが、第一歩であり、チーム作りの鍵だと思います。
実務では、経営陣から「メンバーが数値を見ていない、売上に繋がってない。」などの問いかけをされることも多いと思います。
ゴール達成に向けて、いくつかの数値に分解したKPIツリーや、ユーザーファネルで効果の高いポイント数値で可視化したり、数値だけではわからない定性的なユーザーインタビューの深掘りをレポートするなど
「今、プロダクトがどういう状態で、どう解決しようとしているのか?」
メンバーや経営陣、クライアントなど、関係者全員で共有することが大事です。
サービスモデルや組織によって最適解は異なり、成長ステージによっても変化するので、
短期的効果より指標から試行錯誤しながら、プロダクトとチームの成長率をみて改善し、持続する仕組み・文化にしていく。
そんな成長するチームの作り方や考え方のヒントが、グロースハックには詰まっていると思います。
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