Running Lean ― 実践リーンスタートアップ (THE LEAN SERIES)  アッシュ・マウリャ

リーンスタートアップ(Lean StartUp)って聞いたことありませんか?

こんな方にオススメ

  • 限られた資源で効率良く新規事業を立ち上げたい。
  • 社内で新規事業立ち上げや、不確実性に強い組織を作りたい。

と思った時に

最小限の資源(お金や時間や人)で、無駄なく新規事業を立ち上げる方法論を体系的に学ぶ方法のご紹介です。

「リーン・スタートアップ」(lean startup)とは?

かんたんに言うと、資金(資源)が尽きる前に、無駄なく、効率よく、新規事業の成功確率を上げる方法論です。

リーンスタートアップとは、事業の立ち上げに関する方法論のうち、仮説の構築、製品の実装、および軌道修正、という過程を迅速に繰り返すことによって、無駄な無価値な要素を最小限に抑えつつ素早く改良を続け、成功に近づく、というビジネス開発手法である。

まずは最低限実用に足る製品(Minimum Viable Product)をできるだけ迅速に構築してユーザーに提供する。利用者の反応を検証して得られた結果をもとに、当初の事業アイデアの改良・軌道修正を図る。消費者の需要をつかむために必要な最小限のプロセスのみを繰り返すことで、成功につながらない(非本質的な)要素に対する時間・資金・あるいは情熱などの浪費を省くことが重視される。

エンジニア出身のシリアルアントレプレナー、エリック・リース(Eric Ries)により2011年にはじめて提唱された。なおリーンスタートアップの「リーン」(lean)には「余分な肉がなく細い」といった意味がある。

素早く製品を開発し改良を重ねるという過程を重視する製品開発サイクルとしてはアジャイル開発手法なども知られているが、アジャイルは製品開発手法であり開発に焦点が当たる。リーンスタートアップはビジネス開発手法であり事業アイデアそのものが主な修正改良の対象になる。

IT用語辞典より

リーンスタートアップを学ぶのに、オススメの書籍

Running Lean ― 実践リーンスタートアップ (THE LEAN SERIES)

アッシュ・マウリャ 著、角 征典 訳、渡辺 千賀
解説、エリック・リース シリーズエディタ
2012年12月 発行

リーンスタートアップ手法を、実践的に、順序よく解説。ページ量もさほどなく、内容もわかりやすく、手っ取り早くはじめられる本です。

  • 顧客が必要とするMVPを構築する方法
  • 構築・計測・学習ループを高速化する方法
  • 製品/市場フィットを達成する方法


リーンキャンバスや顧客インタビューの手法を使いながら具体的に解説されています。

実戦より前に「リーンスタートアップとはそもそも何か?」を理解したい時にはこちらの一冊がオススメです。

書籍内容

成功したスタートアップの2/3が、当初のプランを途中で大幅に変更しています。 

成功のカギは、最初のプランが優れていたからではなく、リソースを使い切る前にうまくいくプランを見つけたからです。  Running Lean(ラニング・リーン)とは、リソースを使い切る前に最初のプランからうまくいくプランへと反復的に移行する体系的なプロセスです。

本書では、顧客が必要とするMVPを構築する方法、構築・計測・学習ループを高速化する方法、製品/市場フィットを達成する方法などについて、
 リーンキャンバスや顧客インタビューの手法を使いながら具体的に解説します。

目次

第1部
  1章 メタ原則
  2章 Running Leanの実例

第2部
  3章 リーンキャンバスの作成

第3部
  4章 ビジネスモデルの優先順位
  5章 実験の準備

第4部
  6章 顧客インタビューの準備
  7章 課題インタビュー
  8章 ソリューションインタビュー
  9章 バージョン1.0をリリース
  10章 計測の準備
  11章 MVPインタビュー
  12章 顧客ライフサイクルの検証
  13章 昨日の押し売りはやめよう
  14章 製品/市場フィットの計測
  15章 結論

付録 低燃費スタートアップの作り方

リーンスタートアップ(Lean startup)のポイント

Running Lean ― 実践リーンスタートアップ (THE LEAN SERIES) では、リーンスタートアップのポイントも言える下記をわかりやすく学ぶことができます。

  • 顧客が必要とするMVPを構築する方法
  • 構築・計測・学習ループを高速化する方法
  • 製品/市場フィットを達成する方法

サイクルを理解する

仮説を「構築(Build)」し、製品を「測定(Measure)」し、データから「学習(Learn)」するというフィードバックループです。

仮説

まず顧客ニーズの「仮説」を立てる。

構築(Build)

そのニーズを満たすアイディアを「構築」し、MVP(Minimum Viable Product)といわれる実用最小限の製品を、コストをかけずに開発する。

計測(Mesure)
流行に敏感な消費者に提供して反応をみる「計測」を行う。

学習(Learn)
そして、その反応の結果を製品に反映させる「学習」を行う

ピボット(Pivot):方向転換の重要性

進めていく中で、仮説に大きなギャップや、MVPの受容性が低い場合には、「ピボット」と呼ばれる大きな方向転換を判断することもある。

ピボットを行い市場や顧客のニーズに合わせて軌道修正することで成功確率が高まる。

MVP(Minimum Viable Product):実用最小限の製品の重要性

リーンスタートアップでは、MVPを精度よく開発できるかどうか?が非常に重要。

そのためには、ユーザーが求める本当の価値について確信できるほどの情報を得ているかどうかが成否を握る。

さらに新規事業の成功確率を上げる「THE LEAN SERIES」とは?

Running Lean ― 実践リーンスタートアップ (THE LEAN SERIES) 以外にも、Lean に関する方法論の詳細版、「THE LEAN SERIES」というものがあります。

THE LEAN SERIESとは?

エリック・リースがキュレータを務め、各分野の最高の人材が重要なトピックについて執筆した書籍を集めたものです。リーンスタートアップを実践レベルまで掘り下げ、読者がすぐに使える情報を提供します。

「Lean Analytics ―スタートアップのためのデータ解析と活用法」

本書は「リーンスタートアップ」が提唱する構築・計測・学習ループの「計測」にフォーカスしたものです。

6つのビジネスモデルを例に挙げ、具体的なデータの裏付けを使いながら、スタートアップが成長するための「計測すべき数値」について詳細に解説します。

数字や指標が苦手な人も、起業家ではないビジネスマンも、スタートアップの第一人者が提唱する最重要指標(OMTM)やリーンアナリティクスのステージといった概念を使えば、本物の行動につながる「アナリティクス」が実現できます。

Lean UX 第2版 ―アジャイルなチームによるプロダクト開発 (THE LEAN SERIES)

リーン・スタートアップの思想やコンセプトをUXデザインに応用する手法「Lean UX」について解説します。

リーン・スタートアップの原則をUXデザインに適用し、プロダクト開発そのものから無駄を省くことにより短期間でユーザーにとって最適なデザイン、プロダクトを導きだします。

また、アジャイル開発に代表されるコミュニケーション体系、部門や領域を横断したコラボレーションを取り入れることでチームの生産性を高めます。

本書は、Lean UXのプロセス、MVPやプロトタイプを使った仮説の検証、さらにユーザーからのフィードバックを効率的に得る方法などLean UXの全体を解説するとともに企業事例についても紹介しています。

チームや開発のアジリティ(柔軟性や俊敏性、課題への対応力)を保ちつつも、プロダクト開発のライフサイクルにおけるユーザーニーズにも応えるという課題を持つすべての人、必携の一冊です。

リーン顧客開発 ―「売れないリスク」を極小化する技術

「顧客が本当にほしがるもの」を理解していなければ「誰も買いたがらないものを開発してしまう」リスクが高まります。顧客開発は、仮説と検証を繰り返すことで顧客を理解し、適切なセグメントに向けた製品を迅速に開発する手法です。

本書は顧客開発のプロセスにおいて「構築・計測・学習」のフィードバックループを実践するための書籍です。

ターゲット顧客のプロフィールをマッピングする方法から、顧客の行動背景や課題を明確にするインタビューのコツまで、顧客開発を行うための手順を具体的に解説します。

「リーンスタートアップ」を実践したい人、必読の一冊です。

リーンエンタープライズ ―イノベーションを実現する創発的な組織づくり (THE LEAN SERIES)


新規事業を生み出し、顧客にすばやく価値を届けるには、それを支援する体制が必要です。

本書は、あらゆるムダを省き、継続的に仮説検証を繰り返しながら、プロダクトやサービスを構築する「リーンスタートアップ」の手法を既存の企業に適用するための方法を説明します。

市場環境や顧客ニーズの変化に対応し、イノベーションを加速させ、組織文化、ガバナンス、財務管理を最適化し続けるハイパフォーマンス組織になるための原則とパターンを、さまざまな成功企業のケーススタディとともに詳述します。

スタートアップ関連書籍

他にもスタートアップ、新規事業で参考になる書籍です。

Lean Startupに対して反証的な一冊です。合わせて読むと、考え方に偏りがないかもしれません。

グロースハックは、リリースした後の事業成長で役に立つ方法論です。

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