目次
VTとは?
VT
バンガード・トータル・ワールド・ストックETF 米国籍のETF(上場投資信託)。
FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス
に連動する投資成果を目指す。
- 先進国と新興国市場を対象、米国内外の株式で構成。
- 時価総額加重の算出法を採用
- 保有銘柄は四半期ごとにリバランスされる
FTSEグローバル・オールキャップ・インデックスとは?
FTSE社が提供している全世界株式指数(時価総額加重平均型)。
日本を含むアメリカなどの先進国、成長著しい新興国のインドや南アフリカなど、全世界株式市場(47か国)の大型株から小型株まで含む。
全銘柄は約7,400銘柄で構成されており、全世界の株式市場時価総額約98%をカバー。(2020.08.01現在)
VTの価格チャート
VTの概要・ETF比較
世界分散投資ETFの【VT】と、米国株式S&P500連動を目指すETFである【VOO】【IVV】と比較してみました。
※
銘柄 ティッカー | VT | VOO | IVV |
---|---|---|---|
運用会社 | Vanguard | Vanguard | Black Rock |
ベンチマーク | FTSE 全世界株式指数 | S&P500 | S&P500 |
構成銘柄数 | 約7,800銘柄 | 約505銘柄 | 約500銘柄 |
コアセクター | テクノロジー 金融 | IT企業 ヘルスケア | IT企業 ヘルスケア |
ETF純資産 | 約140億USドル | 1,390億ドル | 約2,210US億ドル |
リバランス | 四半期 | 四半期 | 四半期 |
配当時期 | 四半期 3月/6月/9月/12月 | 四半期 3月/6月/9月/12月 | 四半期 1月/4月/7月/10月 |
配当金利回り (年率%) | 1.94% | 1.65% | 1.74% |
経費率 (年率%) | 0.08% | 0.03% | 0.03% |
設定日 | 2008/06/28 | 2010/09/09 | 2000/05/19 |
一つのETFで、全世界株式に分散投資しているカバー率が特徴的です。
では、どのように世界株式に分散投資しているのか?
構成比率など見ていくことにします。
運営会社「バンガード」「ブラックロック」などについては、下記をご参考ください。
投資アプローチ
- FTSEグローバル・オールキャップ・インデックスに連動する投資成果を目指す。
- 先進国と新興国市場を対象、米国内外の株式で構成。
- 時価総額加重の算出法を採用。
- 保有銘柄は四半期ごとにリバランス。
セクター構成比率
VTの組み入れ銘柄のセクター構成です。
セクター | 構成比率(%) |
---|---|
テクノロジー | 21.3 % |
一般消費財 | 15.7 % |
資本財 | 13.6 % |
金融 | 12.2 % |
ヘルスケア | 11.8 % |
生活必需品 | 6.1 % |
素材 | 4.1 % |
電気通信 | 3.7 % |
不動産 | 3.6 % |
公益 | 3.3 % |
Energy | 2.9 % |
その他 | 1.7 % |
全世界株式の時価総額ベースのため、IT、金融が多く占めます。
地域別構成比率
地域(国)別の構成比率です。
市場 | VT構成比率(%) |
---|---|
米国 | 57.40 % |
日本 | 7.40 % |
中国 | 4.90 % |
英国 | 3.80 % |
スイス | 2.60 % |
こちらも時価総額ベースなので、上位はアメリカ、日本、中国..という順で構成されています。
組み入れ上位10銘柄
時価総額ベースのためで、米国FANGMや、中国アリババ・テンセントなどの巨大IT企業が上位を占めています。
パフォーマンス
コロナショックの動きなど、過去のパフォーマンスをPortfolio Visualizerで検証してみました。
米国株式S&P500に連動する、同じVanguard社のVOOと比較してみました。
ポートフォリオグロース


VOOの方が成長率が高いという比較結果になりました。
これは近年の米国株式市場や、GAFAなどのIT企業の成長率が高かったことが要因だと思われます。
今後も米国株式市場の成長率がどうなるか?で
- VOOのような米国株式市場S&P500連動か?
- VTのような全世界分散投資にするか?
など将来見込みとリスク分散によって投資戦略が変わってきそうです。
年リターン推移

実際に、日本で海外ETFを購入するには?
証券会社の「定期買付」機能を使って、海外ETFの積立投資をする方法を、具体例で紹介しています。
まとめ
全世界株式に投資できるETF、VT
(バンガード・トータル・ワールド・ストックETF)を分析してみました。
米国株式S&P500連動しているETFと比べるとパフォーマンスは劣りますが、
このETFで、全世界の株式に分散投資できるというリスク分散し、時価総額ベースでリバランスしている点はやはり魅力的でした。
特性を理解した上で、中長期視点でインデックス投資のポートフォリオのひとつとして組み入れたいETFでした。
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