債券とは?米国国債ETF 【EDV/AGG】事例で用語と安全性を分析【債券投資入門】

NewYork

株式投資に比べ安全性が高く分散投資・ポートフォリオには加えておきたい金融資産と言われる債券ですが、どのようなものなのでしょうか?

日本からも購入できるETF、米国債20年超ETF「EDV」と、iシェアーズ・コア 米国総合債券市場 ETF「AGG」を例に、債券投資の際におさえておきたいポイントを見ていきたいと思います。

※投資は自己責任でお願いいたします。

債券とは?

債券とは、国や地方公共団体、企業などが資金調達のために発行するもの

債券とは、社会的に一定の信用力のある発行体が資金を調達する際に、金銭消費貸借契約類似の法律関係に基づく金銭債権の内容を券面上に実体化させて発行する有価証券のこと。

広義には券面が発行されない場合も含む。おもな発行体には国、地方公共団体、政府関係機関、特殊金融機関、企業などがある。債券のことを公社債と呼ぶこともある。 

引用:Wikipedia

債券投資の特徴

債券ETFを購入した後の動き

  • 利払日:利息が支払われる。
  • 償還日(額面金額の払い戻し満期日):
    額面金額(債券の券面に記載されている金額)が払い戻される。

債券ETFは、いつでも売買可能

  • 時価(現在売買すると考えた場合の値段)は変動するため、額面金額よりも高くなることもあれば、低くなることもある。
  • 償還日まで保有していれば安全性が高い、償還日前に売却すると元本割れのリスクもある。
  • 発行体の経営悪化や破綻によって、利息の支払い停滞投資元本割れのリスクあり、発行体の安全性を格付などで確認。

債券ETF「EDV」と「AGG」の価格チャート

日本で暮らしながら、米国や海外の債券を直接購入するのは難易度が高いため、

日本からも購入できる、米国債20年超ETF「EDV」と、iシェアーズ・コア 米国総合債券市場 ETF「AGG」を例に、債券投資で見るべきポイントを確認していきます。

※最新情報は運営会社の情報を参考ください。

ティッカーEDVAGG
銘柄バンガード・
超長期米国債ETF
iシェアーズ・コア
米国総合債券市場 ETF
運用会社VanguardBlackRock
ベンチマークバークレイズ米国債
STRIPS(20-30年)
ブルームバーグ・
バークレイズ
米国総合浮動調整
インデックス
構成銘柄数82
コアセクター国債
国債、政府関連債、社債
MBS、ABS、CMBS
格付米国政府AAA-BBB
ETF純資産約13億USドル約840億USドル
リバランス
配当時期四半期毎月
直近配当金
利回り
(年率%)
2.10%1.28%
経費率
(年率%)
0.07%0.04%
設定日2007/12/132007/04/10

運営会社「バンガード」「ブラックロック」がどんな会社なのかについては、下記の記事もご参考ください。

債券では、株式のETFなどと違い、セクター構成が「国債・社債」、「発行体」と、安全性を見るための「格付」が特徴です。

次に、米国国債ETF「EDV」を例に、これらの債券特有の用語をみていきます。

EDVの投資アプローチ

  • ブルームバーグ・バークレイズ米国債STRIPS(20-30年)均等額面インデックスのパフォーマンスへの連動を目指します。
  • インデックス・サンプリング法を用いたパッシブ運用です。
  • 長期米国財務省証券ストリップス債市場へのエクスポージャーを提供します。
  • 信用力が高く、高いインカム・ゲインを提供します。

EDVの構成比率

債券ETFのファクトデータとして、バンガード社から【EDV】の主なデータ格付残存期間発行体、それぞれの構成比率が公開されているので、

実際の債権特有の用語や指標の意味するところ、投資する際に気をつけたい点などをみていきます。

ETFの主なデータ: デュレーションとは?


項目
EDV
構成債券銘柄数82銘柄
平均デュレーション
債券投資における元本の平均回収期間
24.6 年
平均残存期間
ファンドが保有している全ての債券の満期までの長さの平均
25.3 年
実効利回り
1年あたりの債券投資利回り
1.5 %
平均クーポン
債券で定期的に支払う金利
0.0 %
2020/08/31 現在

一般的に、金利変動に対する債券価格の変動率が大きくなるほど、デュレーションは大きくなります

債券格付とは? – Aaa:トリプルエー

債券格付けとは、企業が発行する債券について、元本および利息の支払いが償還まで発行時の約束通りなされる可能性と確実性を示した情報をいいます。

信用格付け比率
米国政府100.0 %
Aaa0.0 %
Aa0.0 %
A0.0 %
Baa0.0 %
Baa未満0.0 %

一般的には、民間の格付機関が評価する「格付け」が利用され、信用度の高いものから


Aaa(トリプルA)B(シングルB) … C(シングルC)

といった指標で表されます。評価が低いほどデフォルト※の可能性が高いです。

※デフォルト:
債券の発行者が、破綻等で、その債券の元本の償還・返済や利子の支払いができなくなること

一般的に、格付けの高い債券ほど利回りは低く格付けの低い債券ほど利回りは高くなります。投資する場合に、リスクとリターンにご注意ください。

残存期間とは?

残存期間とは、取引日から債券が償還されるまでの期間のことです。

残存期間構成比率
1年未満0.0 %
1 – 3 年間0.0 %
3 – 5 年間0.0 %
5年超10年以下0.0 %
10 – 20 年間1.3 %
20年超30年以下98.7 %
30年超0.0 %

残存期間は

既発債券の利回りを計算する際に用いられる。

新発債の利回りを計算するときには償還期間(または償還期限)が用いられます。

一般的に、債券の利回りは、残存期間が長ければ長いほど金融情勢の影響を受ける可能性が高くなり、債券の価格が大きく変動する可能性があります。

残存期間は、債券のリスクを考えるうえで重要です。

発行体とは?国債と社債とは

発行体(発行者)とは、資金を調達するために債券を発行する主体です。

発行体比率
国債100.0 %
Agency0.0 %
アセットバック証券0.0 %
商業用不動産担保証券0.0 %
ファイナンス0.0 %
外国の発行体0.0 %
政府保証付不動産担保証券0.0 %
資本財0.0 %
公益0.0 %
  • 国債・・・発行体はその国
  • 社債・・・発行体はその会社

発行体が破綻するとその債券がデフォルト(債務不履行)に陥るため、発行体の信用リスクを把握しておくことが重要です。

債券投資の過去パフォーマンステスト

米国の長期・中期・短期の国債や社債のバランスの良い組み合わせのETF「BND」と、米国債20年超ETF「TLT」を比較しながら

過去パフォーマンスをPortfolio Visualizerで検証してみました。

実際の海外ETFの購入方法

まとめ

債券投資入門で知っておきたい、債券特有の用語や指標を分析方法を、

米国国債20年以上ETF【EDV】と、米国総合債券ETF【AGG】を事例にご紹介しました。

中長期投資では、株と合わせてリスクヘッジを兼ねポートフォリオに組み込みたい債券でした。

※投資は自己責任でお願いいたします。

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