インデックス投資する際に、中長期では暴落期も想定されるので、選んだファンドが耐えうる財務基盤があるか?についても気になるところです。
世界最大規模の運用資産残高を持つ、米国株式ETFの資産運用会社3社についてご紹介していきます。
※投資は自己責任でお願いいたします。
目次
世界3大資産運用会社
世界の運用資産規模トップ3は以下の3社です。
(2020年3月末時点、1ドル=107.955円換算)
運用会社 | 運用資産残高 | 設立時期 |
①ブラックロック | 7.43兆USドル (約698兆円) | 1988年 |
②バンガード・グループ | 5.3兆USドル (約572兆円) | 1975年 |
③ステート・ストリート・グローバル | 2.69兆USドル (約287兆円) | 1978年 |
参考)
ウイリス・タワーズワトソン、『世界の運用資産規模トップ500社の運用会社ランキング』を発表 (2019.10.30)
世界と日本の株式時価総額と比較
資産規模が大きすぎてピンとこないので、世界と日本の株式時価総額と比較してみます。(2020.03時点)
全世界の株式時価総額 | 86兆USドル(約9,400兆円) |
米国 | 35兆USドル(約3,800兆円) |
①ブラックロック ②バンガード・グループ ③ステート・ストリート・グローバル | 7.43兆USドル(約698兆円) 5.3兆USドル(約572兆円) 2.69兆USドル(約287兆円) |
東証一部全体の時価総額 | —- (約660兆円) |
GAFAの時価総額合計 (Google, Amazon, Facebook, Apple) | 約3.9兆USドル(約430兆円) |
世界の株式時価総額は86兆USドル、米国が4割占める状態です。(2019.12情報)
ブラックロック、バンガード、ステートストリートの1社がそれぞれ、東証一部全体の時価総額に匹敵する運用資産規模です。
3社合計の資産額は、世界の株式時価総額の約10%近い規模です。
桁違いの運用資産規模ですね!
資産運用規模による投資家メリット
- 資産規模が大きいと、運用コスト(経費率)が下がる。
手数料が安くなるということですね。
実際に3社が運営しているETF、HDV、SPYD、VOOをみてみます。
(2020.05.28時点)
銘柄 (ティッカー) | HDV | SPYD | VOO |
運用会社 | Black Rock | State Street | Vanguard |
ベンチマーク | 高配当米国株 モーニングスター 配当フォーカス指数 | S&P500高配当 配当上位80銘柄均等 | S&P500 |
構成銘柄数 | 約75銘柄 | 約80銘柄 | 約505銘柄 |
コアセクター | エネルギー ヘルスケア 通信 | 不動産 金融 | IT企業 ヘルスケア |
ETF純資産 | 58億ドル (約6,000億円) | 18億ドル (約1900億円) | 1,390億ドル (約14兆円) |
リバランス | 四半期 | 半年 1月、7月 | 四半期 |
配当時期 | 四半期 3月/6月/9月/12月 | 四半期 3月/6月/9月/12月 | 四半期 3月/6月/9月/12月 |
配当金利回り (年率%) | 4.36% | 5.64% | 1.68% |
経費率 (年率%) | 0.08% | 0.07% | 0.03% |
設定日 | 2011/03/31 | 2015/10/22 | 2010/09/09 |
日本のインデックスファンドの経費率も安いですが、3社の経費率は群を抜いています。
3社の代表的な米国株ETF
3社が提供している代表的なETFです。
日本のインデックス投資家も馴染みのある、有名どころではないでしょうか?
3社の特徴
世界1位:ブラックロック【Black Rock】
※2020.3月情報
設立 | 1988年 |
ティッカー | BLK NYSE上場 |
運用資産額 | 世界第1位 7.43兆USドル(約698兆円) |
主なETF (資産運用残高多) | iSharesブランドが有名 S&P 500: IVV アメリカ・カナダ以外の先進国市場: IEFA・EFA 米国総合債券:AGG |
米国株式市場上場ETF数 | 350以上 |
平均経費率 | 0.34% (iSharesシリーズ) |
世界1位の運用資産額と、ETFライナップの豊富さ。
競合が多いETFは経費率を安く、特定分野や新興国投資など競合が少ないETFは経費率を高くなどバランスを取っています。
https://www.blackrock.com/jp/individual/ja/about-us/corporate-information/principle
世界2位:バンガード・グループ【Vanguard】
※2020.3月情報
設立 | 1975年 |
運用資産額 | 世界2位 5.3兆USドル |
ティッカー | 非上場企業 |
主なETF (資産運用残高多) | 米国株式市場:VTI S&P 500:VOO 米国除く先進国:VEA 新興国株式市場:VWO |
米国株式市場上場ETF数 | 70以上 |
平均経費率 | 0.10% |
何と言っても経費率の安さが特徴的です。
加えて多くのETFで、経費率が年々下がる傾向があります。
世界3位:ステート・ストリート・グローバル【State Street】
※2020.3月情報
設立 | 1978年設立 (前身のユニオンバンク1792年) |
運用資産額 | 世界3位 |
ティッカー | STT NYSEに上場 |
主なETF (資産運用残高多) | 運用資産残高世界ETF: SPY 金ETF:GLD |
米国株式市場上場ETF数 | 約140 |
平均経費率 | 0.28% |
運用資産残高世界一ETFのSPYをもつ。
近年上位2社にシェア奪われている状態。経費率を下げたETF商品も出てきており今後に期待。
まとめ
世界の運用資産規模トップ3の運営会社でした。
(2020年3月末時点、1ドル=107.955円換算)
運用会社 | 運用資産残高 | 設立時期 |
①ブラックロック | 7.43兆USドル (約698兆円) | 1988年 |
②バンガード・グループ | 5.3兆USドル (約572兆円) | 1975年 |
③ステート・ストリート・グローバル | 2.69兆USドル (約287兆円) | 1978年 |
個別のETFを選定するためにも、資産運営会社の資産額や、投資理念を知るのも、中長期のインデックス投資家には重要な情報ですね。
※投資は自己責任でお願いいたします。
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