フリーキャッシュフローとは?企業成長とプラスとマイナスの意味【ファンダメンタル株式投資の企業財務分析】

NewYork

企業の財務分析で使う「キャッシュフロー」とは?「フリーキャッシュフロー」とは?何でしょうか?投資家目線での見方や企業分析方法についてです。

キャッシュフロー(CF)とは?

現金の増減とその理由を示す役割

財務三表

財務諸表とは、金融商品取引法の対象になる企業の決算書を指します。

  • 財務諸表の目的
    投資家や債権者などの利害関係者などに企業の財政状況や経営成績を開示すること
財務三表目的
貸借対照表お金の調達方法と運用の仕方
損益計算書利益の生み出し方
キャッシュフロー計算書現時点で手元にある現金の把握



基礎的な構成のうち、重要なのが財務三表といわれる「貸借対照表」、「損益計算書」、「キャッシュフロー計算書

フリーキャッシュフロー(FC)とは?

「自由に使える現金」

正式名称: Free Cash Flow(純現金収支)

企業が自由に使用できる余剰資金を意味する。

  • 投資家の企業評価:
    企業の稼ぐ力を評価する投資判断の一つとして利用。

フリーキャッシュフロー(FC)の計算方法

フリーキャッシュフローの計算式:
営業活動によるキャッシュフロー + 投資活動によるキャッシュフロー

フリーキャッシュフローの計算例)

CF値(万円)
営業キャッシュフロー+100
投資キャッシュフロー▲30
フリーキャッシュフロー+70

フリーキャッシュフロー 

100 + ▲30 = 70

その企業が自由に使うことができる資金は70万円

キャッシュフローの種類

キャッシュフロー目的
1.営業活動によるキャッシュフロー(営業CF)本業の営業活動
2.投資活動によるキャッシュフロー(投資CF)投資(固定資産取得や有価証券の購入)など
3.財務活動によるキャッシュフロー(財務CF)資金調達(借入金の調達や社債の発行)など
フリーキャッシュフロー会社が自由に使えるキャッシュ

1. 営業活動によるキャッシュフロー(営業CF)

企業が本業で稼いだ現金の流れを示す

CF値(万円)
営業キャッシュフロー+100
  • 投資家視点:
    プラスが好ましいが、企業の規模拡大期にはマイナスのこともある。

2. 投資活動によるキャッシュフロー(投資CF)

必要な設備投資などによる現預金の流れ

CF値(万円)
投資キャッシュフロー▲30
  • 投資家視点:
    事業継続のために投資活動が必要なため、プラスマイナスどちらがいいとは一概には判断できない。
  • 会社が成長期・拡大期
    投資を積極的に行う、投資キャッシュフローがマイナス。
  • 投資の回収期
    投資回収ができている、投資キャッシュフローがプラスである

財務活動によるキャッシュフロー(財務CF)

金融機関からの融資やその返済、増資や減資、株主に対する配当金支払いなど。

CF値(万円)
財務キャッシュフロー+50
  • 投資家視点:
    企業成長に、借入や増資などの資金調達は不可欠。
    企業の状況により、プラスかマイナスが変わる。

キャッシュフロー+-による企業分析例

企業の状況によって変わるので一概には断言できませんが、以下のような経営状況の仮説を立てることができます。

ケース営業CF投資CF財務CF経営状況の仮説
A【成長】積極的な投資
B【安定】設備売却、借金返済
C【本業不振】投資で逆転狙い
D【本業不振】身を削り借金返済


企業の成長ステージに応じた、キャッシュフローのプラス、マイナス

企業の成長ステージに応じて、キャッシュフローの±も変化します。

ケース営業CF投資CF財務CF
創業期
発展期
成熟期
衰退期±

まとめ

企業の財務分析で使う「キャッシュフロー」とは?「フリーキャッシュフロー」とは?何でしょうか?投資家目線での見方や企業分析方法についてでした。

あわせて読みたい記事

あわせて読みたい書籍

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA