SPYDとは? – 米国S&P500高配当銘柄ETFを分析

Stock

米国株投資で、高配当利回りが魅力のETF「SPYD」について、他のS&P500連動、高配当ETFとの比較、過去のパフォーマンス分析をしていきます。

※投資は自己責任でお願いいたします。

SPYDとは?

米国S&P500指数構成銘柄のうち、高配当利回り上位80銘柄に投資する上場投資信託(ETF)

米国上場ETFですが、SBI証券や楽天証券など日本の証券会社でも購入することができます。

S&P500指数とは?

S&P ダウ・ジョーンズ・インデックスが算出しているアメリカの代表的な株価指数。

ニューヨーク証券取引所、NYSE MKT、NASDAQに上場している銘柄から代表的な500銘柄の株価を基に算出される、時価総額加重平均型株価指数。

- WikiPediaより


SPYDの現在の株価

※データ遅延が生じる可能性があります。

SPYDの概要

SPYDについて、米国株式S&P500指数をベンチマークとするETF VOOを比較してみます。

※最新情報は運営会社をご参考ください。

銘柄
(ティッカー)
SPYDVOO
運用会社State StreetVanguard
ベンチマークS&P500高配当
配当上位80銘柄均等
S&P500
構成銘柄数約80銘柄約505銘柄
コアセクター不動産
金融
IT企業
ヘルスケア
ETF純資産約66億USドル 約3,484億USドル
リバランス半年
1月、7月
四半期
配当時期四半期
3月/6月/9月/12月
四半期
3月/6月/9月/12月
直近配当金利回り
(年率%)
5.55%1.44%
経費率
(年率%)
0.07%0.03%
設定日2015/10/222010/09/09

配当利回りの高さ、経費率の安さが特徴的です。

配当金は企業業績や方針に左右されるため、セクターやマクロ経済もみていく必要があります。

実際、SPYDは、2020年のコロナショックで無配となった銘柄を外すなど組み入れに変更があり、株価・配当利回りは低下、減配となった過去データなども参考にしていきたい金融商品です。

投資アプローチ

SYD: SPDR Portfolio S&P 500 High Dividend ETF

SPDR Portfolio S&P 500 High Dividend ETF is an exchange-traded fund incorporated in the USA. The Fund seeks to provide investment results that correspond to the price and yeild performance of the S&P 500 High Dividend Index. The Index tracks 80 of the highest yielding companies in the S&P 500 based on the indicative yield.

-- bloomberg.com

SYPDの組入銘柄は高配当株中心で、S&P500の80社以上に均等分散。

  • ETFの中でも分配金が高いのが特徴。
  • SYPDの組入銘柄は高配当株中心で、S&P500の80社以上に均等分散。

セクター構成比率

SPYDの組み入れ銘柄のセクター構成です(2024.01.18)

業種組入比率
金融23.93%
不動産21.73%
公益事業14.69%
素材8.18%
ヘルスケア7.06%
エネルギー6.70%
生活必需品5.86%
一般消費財・サービス4.09%
情報技術3.45%
コミュニケーション・サービス2.96%
資本財・サービス1.35%

組み入れ上位10銘柄

SYPDの組入銘柄は高配当株中心で、S&P500の80社以上に均等分散されています。上位10銘柄は下記です。

投資信託組入れ上位銘柄

名称割合(%)
STX:USシーゲート・テクノロジー・ホールディングス122.62 百万1.85
NRG:USNRGエナジー116.46 百万1.75
AMGN:USアムジェン111.97 百万1.69
IBM:USIBM103.51 百万1.56
PSX:USフィリップス66103.44 百万1.56
PKG:USパッケージング・コープ・オブ・アメリカ102.57 百万1.55
FITB:USフィフス・サード・バンコープ100.40 百万1.51
VZ:USベライゾン・コミュニケーションズ99.08 百万1.49
ABBV:USアッヴィ98.61 百万1.49
SPG:USサイモン・プロパティー・グループ98.56 百万1.48

SPYDのリバランス

SPYDは1月と7月の半年に一度、リバランス(銘柄の組み替え)が行われます。

高配当株中心で、S&P500の80社以上に均等分散」という投資アプローチのため、株価が下がり、配当利回りが上がった銘柄に分散投資する、ということになり、組み入れ銘柄も景気に敏感な企業に組み替えられる傾向になります。

パフォーマンス

SPYDの設定日が2015年と歴史が浅く、パフォーマンスをシミュレーションするのが難しかったのですが、コロナショックの動きがあっため過去のパフォーマンスをPortfolio Visualizerで検証してみました。

ポートフォリオグロース

米国高配当ETFであるSPYDと、S&P500連動しているVanguard S&P500 ETF VOOを比較してみました。

両方ともS&P500全体か高配当銘柄かの違いはありますが、米国株で構成されているため同じような値動きをしていますが、

銘柄最高だった年最悪だった年
SPYD+30.18%-36.55%
VOO+31.35%-23.91%

SPYDは高配当銘柄組入のため不動産・セクター比率が高く、2020年のコロナショックなどの不況時には他ETF比較でリターンが大きく下がり、S&P500の回復とともにまた上がるという動きとなっています。

一方のVOOは時価総額ベースで組入比率が決まるため、米国テクノロジー株の株価変動による影響が大きいです。

年リターン推移

HDV、VYMといった他の米国高配当ETFのまとめや、SPYDとの比較はこちらの記事をご参考ください。

SPYDの株価と配当金利回り

株価や配当金利回りについて、こちらの記事にまとめているのでご参考ください。

実際にETFを購入するには?

証券会社の「定期買付」機能を使いこなして、ETFの積立でインデックス投資をする方法を下記の記事で紹介しています。

まとめ

nomadworker

高配当が魅力のETF、S&P500高配当銘柄ETFのSPYDを分析してみました。

高配当銘柄中心がゆえのセクターが不動産やヘルスケアなどになり、ボラリティが高く、不況時にはマイナスや配当率低下になるなどの傾向がありましたが、

配当性向やセクター比率でのトータルリターンなど、高配当金重視の投資戦略では、このコロナショックによる値動き影響でいいシミュレーションができたと思います。

特性を理解した上で、中長期視点でインデックス投資のポートフォリオのひとつとして組み入れたいETFでした。

あわせて読みたい記事

日本で買える、海外ETFまとめ

日本で買えるETFの種類から、手数料、証券口座の解説まで紹介しています。

ドル円チャートと歴史

海外投資する時には、外貨を使うので為替差益も考える必要があります、通過基軸ドル円についてです。

米国株高配当ETF

米国株式の高配当銘柄をテーマにしたETFもあります。代表的な3つのETFの比較とそれぞれの特徴です。

あわせて読みたい書籍

ポートフォリオの考え方を実例を多く説明されています。

そもそもインデックス投資ってなに?どうやるのかわかりやすく説明されています。

タグ:

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA